桜の雨~誓い 次世代編~
最期
夜になった。

圭吾は集中治療室に移され、

依然として意識の無い状態が
続いていた。

さくらはあの後泣き疲れて、
廊下のソファで眠っていた。

伯父はさくらの
頭を撫でながら呟いた。

「こうして見ると、
まだまだ子供だな。」

「ふふっ、そうね。」

依夏が同意する。

すやすや寝息をたてるさくら。

とても幸せそうな寝顔。

つかの間の休息である。

翔吾は、千依を見た。

千依は側に居たかったらしいが、
圭吾が集中治療室に
移されてからは、
おとなしく廊下のガラス窓から
姿を眺めている。
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