桜の雨~誓い 次世代編~
桜の雨
ある日。
さくらは千依に呼ばれていた。
「圭ちゃんがね、
あなたに手紙を
遺してたみたいなのよ。
遺品を整理していたら見つけてね。
依夏にも渡したわ。
後で読みなさい。
それから、私からは
あなたに大事な話
しておこうと思って。」
「何?」
「大事っていうか、
話しておきたいなって
思った事なんだけど。」
そう言うと、
千依は少し下を向いた。
圭吾の事を思い出したのだろうか?
「ママ、大丈夫?」
さくらが声を掛けるまで、
千依は下を向いたまま
黙っていた。
< 129 / 158 >

この作品をシェア

pagetop