桜の雨～誓い 次世代編～

祈り

数日後、さくらは
悠斗の元へ向かっていた。

この間のお礼を
言おうと思ったのだ。

クラスには見当たらなかった為、
また図書館に居るのだろうと
見当をつけて
行ってみたのだった。


案の定、悠斗は
カウンターにいた。

「あっ…こんにちは。
高野さん。」

悠斗はいつもと変わらぬ
笑顔でさくらに話しかけてきた。

「この間は、
どうもありがとう。」

「あれから、ちゃんと話せた?」

「うん、悠斗くんのおかげだよ。
ありがとね。」

「ううん、僕は何も。
高野さんが真剣に
お父さんと向き合えた
からだよ。」

「そうかな?」

「そうだよ、きっと。
僕は酷い事言ったまま
終わったけど、
高野さんにはそういう
思いしてほしくないから。
仲直り出来て良かったね。」

「うん。」