春、恋咲く。〜旅立ちの日〜
「愛理ぃ!」
朝から大声であたしを呼ぶのは、親友のみなみ。
「何?」
気怠い気持ちで振り返り、みなみを見つめる。
二重の大きな目があたしを見つめ返す。
「もぉ、愛理ってば朝っぱらから冷たいなぁ。」
「みなみは朝っぱらからうるさいね。」
「うっわー、それが親友に言うこと?まったく、最近の愛理は不機嫌で困るわ〜」
素っ気ない態度のあたしに、みなみは顔を歪めて不貞腐れたフリをした。