キミの手 キミの体温

そんな俺の警戒心がただの取り越し苦労だって気付いたのは数秒後。



ベッドの縁に座ってた俺の前に歩み寄った白奈が、



「周ちゃんはまだ千愛のこと好き?」



こう言ってじっと見つめてきたから……思わず頭の中が真っ白になる。



……まさかこんなタイミングでこんなことを聞かれるなんて夢にも思ってなかった。



「八つ当たりして責任取れって言ったから……周助は無理矢理白奈に付き合ってたの?」


「…………」



白奈の大きく揺れた瞳は俺にどんな答えを求めてるのか。



わかってるのに気付かない振りをするのは……自分の気持ちに自信が持てないからだ。


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