セミダブルベッドが良い。



『キタムラ‥北村、杏奈、です!18です!』


「大丈夫、聞こえてるよ」


その時私はオフィスに居て
椅子に座って
真剣に自己紹介をしていた。


高校を卒業してから2週間。
多々ある理由でフリーターへの道を選んだ私に最初に待っていたのはアルバイトの面接だった。


『あ、はい!』

「なんで飲食店で働く気になったの?」



予想通りの質問に自信満々になり
勢いで答える。


『人と話すのが大好きでたくさん接客出来たら幸せだからです!』

「それはいいことだね。」


さっきから面接官は私に冷たい気がする。
私は真実を語っているんだぞと言わんばかりに彼の目を見つめる。


でも面接官の彼は目どころか私とは顔も合わせてくれないようだ。
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