【ラブコメ】委員長の憂鬱
菅原夏月。
それが俺の名前。
母親はこの学園の理事長の他に、いくつも会社を経営するバツイチ。
俺の父親、つまり元旦那のことを言うと怒る。
友達もいるし、一応彼女もいる。
それなりに日々は充実している。
でも、何かが物足りない。
なんとなく空虚な日々。
足りないのはわかってて、それが何かはわからない。
その何かを埋めるために、俺は暴れまわる。
今の学校の評判は、自慢じゃないがほとんど俺が中等部時代に作ったものだ。
世間的に言わせりゃ“問題児”。
理事長の息子じゃなけりゃ、とっくに退学だ。
父親がいないことに負い目を感じてか、母親は俺に甘い。
余計な世話だ。
父親なんかいらない。
父親なんかじゃ俺の隙間は埋まらない。
そんなに単純じゃない。