とんでも腐敵☆パートナー
 そんなこんなで拝島さんと並んでてくてく歩き、ターゲットの後ろに回り込むことに成功。
 
 近くに寄ると祥子のぴりぴりが直に伝わってきて怖い。見つかったらタダじゃすまないなこりゃ。
 
 朽木さんをストーキングする時より俄然緊張する。
 
「まったく! ナニ考えてんのよグリコのやつ!」
 
「まぁまぁ祥子ちゃん。せっかくだから、このまま二人で映画観に行こうよ」
 
 高地さんが必死に祥子を説得してるところだった。
 
「アンタと二人でなんて冗談じゃないわよ!」
 
 さすが祥子。めっちゃストレート。
 
「面白いよ、この映画! 俺のダチもめちゃくちゃ笑えるって言ってたし。観といてソンはないよきっと!」
 
 祥子のお笑い好きポイントをくすぐってなんとか気をひこうとする高地さん。
 
 ぴくって感じで祥子の怒声が止まる。
 
「ポップコーンでも何でも好きなもの奢るしさ! 今日は祥子ちゃんの好きなところ付き合うから、ね!」
 
 背中合わせだから動作は分からないけど、きっと高地さんはへこへこ両手を合わせて頭を下げてるに違いない。
 
 
「……男に二言はないわね」
 
「はい、二言も三言もありません!」
 
「少しでも触ったら警察に突き出すからね」
 
「はい、監獄行きも甘んじて受けます!」
 
 
 必死すぎだろ。恋の駆け引きはどこへやら。
 
 だけど、その必死すぎる様子が憐れを誘ったのか、それ以上厳しく追及することなく、はぁ~っとため息を落とす祥子。
 
 そしてとうとう承諾の言葉が引き出された。
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