とんでも腐敵☆パートナー
 だから、これ以上頼み込んでも無駄だと分かってはいたが、どうにも諦めがつかなかった。 
 
 だって、これ落としたら、二人と一緒に卒業できないじゃん!
 
 なんか、なんか方法はないかっ。
 
 
 他の人のを写すことはできない。各自課題の資料が違うからだ。
 
 読み解かなきゃいけない英文は難しいうえに、とにかく量が多い。とても一日で訳しきれるものじゃない。誰かに手伝ってもらうにしても、祥子並みに頭が良くて英語ができる人じゃないと………………。
 
 
 む。
 
 頭の良い人。
 
 
 そこであたしは、はたと気付いた。
 
 いるじゃない一人。いかにも頭良さそうな知り合いが。
 
 しかも、言うこときいてくれそうな知り合いが。
 
 その人物を思い浮かべると共に、あたしの頬はにんまり緩んでいった。
 
 こぼれ出す忍び笑いを抑えきれず、肩を震わせる。
 
 うふ。
 
 うふ。
 
 うふふふふふふ…………。
 
 
 待っててね。朽木さん♪
 
 
 
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