【詩集】月が聴いてる


「聴こえてるよ」


彼を見ると
声が出くなっちゃう
顔が赤くなっちゃう
手に汗を握っちゃう
体が固まっちゃうのは当たり前
でも今はそれだけじゃない


「俺にはお前の声が聴こえてる」
「お前が好きだ」


伝わってた
伝えるすべは言葉だけじゃなかった
好きが溢れてたから
私の好きを彼は気付いたんだ
彼は私の言の葉を待てなかった
きっと自分の好きも溢れたと思うから


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