恋愛短編集
彼の隣



「ん」


うつむきながら
手を差し出す君。

照れ屋だからきっと
恥ずかしいんだと思う。


その手に私の手をおく。


大きな手に包まれる
私の手。



そして
彼の横を
トコトコと歩く。


彼の横は私の特等席。




―彼の隣―




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