零の狼-新撰組零番隊-
別に額田一人を責める訳ではない。

この国では、こんな事は日常的に行われている。

『早く一流の政治家になって、料亭に行きたいです』

新人議員がそんな発言をテレビカメラの前でして、失笑を買った事があった。

それがこの国の政治屋の認識。

国政は甘い汁を啜る場所。

誰が国の行く末など憂いでいるものか。

かつてこの国を分断して戦った官軍や幕府の方が、余程真剣に日ノ本の将来を案じていた。

あの頃の憂国の士は、この国には最早存在しない。

だから我らは剣を執ったのだ。

真に日本を憂う、新たなる『選ばれし者』として。

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