君に逢いたくて

信じられない(Side.美留花)

目を開けるとそこは、白い光に包まれていた。

――ここは、どこなのかな?

そう思っていると、白髪に、長いひげを生やした人。
仙人様のようなおじいさんがどこからか現れた。
コブがついた木の杖まで持ってる。


「瀬名 美留花よ。そなたは今しがた死んだのだ。」

は?
あたしが、死んだ?
何言ってんの、このおじいさん。

「信じられんようじゃな。
そなたは、男の子を救って死んだのだ。」

そういえば…
一瞬感じた強烈な痛みが、ない?
それに、真ちゃんは?

「これを見るがよい。」

そう言って見せられたのは、鏡みたいなの。

そこに映っていたのは、真ちゃんや、お父さん、お母さんだった。
みんな、泣いてる。
そして、眠っているあたし。

『みぃ、またな…』

真ちゃんがそう呟いているのが聞こえた。

あたし、死んじゃったんだ…
なんか、実感わいてきて、泣けてくる~
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