俺様男子と同居中。
 しどろもどろだ。それが面白くって笑うと、雨美は少し膨れた顔になった。

 ってかなんか新婚夫婦みてぇ?いや、これは俺がドリーマーとかそういうことではなく、普通に誰でもそう思うと思う。
 
 だってエプロン着けながら料理する女にパジャマで構う俺。雨美には不本意でもこれはいちゃついている様に他人からは見えるわけで?しかもリビングがドラマとかにありそうなほどベタな感じに広い窓から風が吹いて、薄いレース地のカーテンが揺れていて?

 いや、ぶっちゃけベタベタな展開な訳だ。

「ねぇ、早く着替えないと学校遅れちゃうよ?ご飯もできたし食べて行こうよ」

「あぁ、そうだな。ってか何?一緒に学校行きたいの?」

「ち、違うよ!お父さんとお母さんが翔君はこっちに引越してきたばかりだから学校までちゃんと案内してあげるのよ、って」

「はいはい。素直になればいいのに。あ、後俺、朝はキスで起こしてくれるの希望」

「馬鹿!!!!!!!!!!」

 雨美は顔を真っ赤にして叫ぶ。

 俺はおとなしく着替えに部屋に戻った-----------------------。


☆ー☆ー☆

 
 二人で朝食終わり、雨美が片付けをしてから学校に向かった。

 二十分くらい歩いたところで、校舎が見えてきた。

 雨美はさっきから恥ずかしそうに顔を赤らめてキョロキョロしている。

「どうした?」

「え、いや、翔君てやっぱりモテるよね。ほら、みんなあんなに見てる」

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