キミに愛を…



昨日の夜、真緒に電話した。



「明日ウチにくるんだって?」



「あー、うん。お邪魔することにした」



「マジで…?俺いないんだよ?」



「知ってるよ?デートでしょ?」



あっけらかんと言う真緒。



「そうなんだけどさ…。
大丈夫?」



「何がよ?子供じゃないんだから…」



ちょっとふて腐れ気味の真緒の口調。



「まぁ、そうなんだけどさ」



「明日は予定もないし、せっかく潤さんが誘ってくれたからお邪魔することにしたの。
陸がいなくてもみんなとは会ったことあるんだから、心配しなくても大丈夫!」



と一息で喋った真緒は、最後に



「陸は私のことなんて考えなくていいから、明日のデートのことだけ考えてなさい」



と言われた。



なんだ、俺だけ仲間外れみたいじゃん…。



ちょっと寂しく思っただけで、その時の俺は明日が真緒にとってどんな日か考えもしなかった。
< 22 / 37 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop