甘いクスリ

まるで、私が失敗するって、
決まってるみたいじゃない。

 
「君が、失敗するとは
限らないけど、可能性は
ゼロじゃない。

初心者と、それ以外の差ってさ
ピンチに陥った時の
回避能力の差だよ。
簡単にいえば、経験値かな。

君は、ただの、イベントだと
思ってるかもしれないけど
真月は、『うち』のボーカル。
それを、いつも背負ってる。
真月は『うち』の商品なんだ。
だから、キズつけないでね。
貸すからには、
更にハクつけてやってよ?」

任せたよ?って
透さんは、私の頭を
ポンと撫でた。


彼の本気度が伝わってきた
言葉だった。


素人バンドだって聞いたけど
この想いの強さは
私には、十分、プロだって
思わせるモノだった。


 
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