甘いクスリ
 

『鷹尾先生、結婚
しちゃったじゃない・・・』


ああ−−−

真月とのことか。


要約、合点がいった。

『俺のせいって・・・
元々、アイツら
両想いだったんだけど?』

自分の潔白を証明したいのか
アイツらを守ろうとしたのか?
俺の口からは、
そんな言葉が零れていた。

生徒名簿で
目の前の女のデータをみる。


『都筑琴子 25歳
ギター歴 七年
ライブ経験 なし(多分)』

・・・最後の多分て
何だよ?・・・(苦笑)


まあ、イベント出なきゃ
顔合わせねぇし、
しらねぇよなぁ。

取り敢えず、あんまり 
レベルが違うんじゃ
問題あるし・・・

取り敢えず、初見で
弾かせる事にした。

鷹尾のクラスの編入者は
何人かいたけど
女の子については、
たいてい、元からの
俺の生徒より
うまかったりする。

レベルが合わない事が多い。

それだけ、奴の指導が、
厳しいって事だがな。

練習時間を十分ほどやって
どの程度弾けるか見てみた。


・・・やっぱり
ソコソコうまかった。


 


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