†神様の恋人†

脱出

キスされたまま、ベッドへと倒される。

「…あっ…カミー…」

や…だ…心臓が爆発しそう……。

カミーユの唇がわたしの唇から顎をなぞり、首筋へと落ちていく。

「…ん…あっ…は…」

思わず漏れてしまう大きな吐息。

信じられない。

カミーユに触れられるだけで、こんなに鼓動と吐息が激しくなる。

「…カミーユ…もう…やめ…」

もう無理…そう思ったその瞬間、カミーユの大きな手のひらで口を塞がれる。

「上出来だ、ミシェル」

小声で耳元に甘く囁くカミーユ。

……な……に……?

「ドアの外にシセがいる。ミシェルがちゃんと“仕事”をするかどうか確認しているんだろう。今ので確認はできただろうからすぐにいなくなるよ」

な、なんだ…わたしに声を出させることが目的だったんだと、ちょっぴりがっかりしたようなほっとしたような変な気分。

「やめてがっかりした?」

いつものようにからかうカミーユ。

でも初めてちょっぴり図星を指された気がして、顔が紅潮した。

「がっかりなんてしてない」と言いたかったけど、口を押さえられたままモゴモゴと声がこもるだけだった。

さらに耳に顔を近づけて甘い声を発するカミーユ。

「へぇ。がっかりしたんだ。この前はキスされただけであんなに泣いてたのに?」

………だから!!…がっかりなんてしてないの~!!!

悔しさで思い切り片足を突き上げたら、カミーユの大事な所に当たったらしい。

彼は綺麗な顔を悩ましげに歪ませると、わたしをきつ~く睨んだ。

「…つぅ…ミシェル…次はこんなもんじゃ済まないからな」

……迫力ありすぎ。







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