無口な王子様
心の錆

亜由美と、優奈。

そんな、私を無意識に翻弄する友達に挟まれて、少しは学校に行くのが苦痛ではなくなってきた。

相変わらず、亜弥と恭子との溝は深いけれど、あんなに仲がよかったんだからこんなにアッサリとダメになる関係じゃないと信じる事で気を紛らわせた。

そして、街は4日後にせまったクリスマスで浮き足立っている。

どこに行ってもクリスマスソングが流れ、サンタクロースが溢れかえっていた。

コンビニのレジで肉まんを売るサンタ。

鮮やかな手つきでクレープを焼くサンタ。

薬局で風邪薬を陳列するサンタ。

どこもかしこもサンタまみれだ。

私は、そんな誰もが笑顔の状況にいながら非常に笑えなくなっていた。

どう見積もっても慶太へのプレゼントが間に合いそうにない。
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