Secret Heart



その答えは、あたしが一番知りたくないことのはずなのに



ふいに口をついて出てくる…




あたしの気持ちなんてこれっぽっちも知らないサキちゃんは、笑顔で話している。




「ここの学校の人なんだけどね
………あ、今来たよ。」





振り返るのが、怖い。



さきちゃんは笑顔で、あたしを通り越してその人のもとへ向かう。





その先にいる人が


どうか、あたしが思い浮かべた人じゃありませんように…




どうか、どうか


先輩じゃありませんように…!





あたしは恐る恐る、後ろを振り返った。





< 39 / 177 >

この作品をシェア

pagetop