悲恋~歌姫HARUHI~
「ママ、理輝が来てるのね。」

キッチンに立つ母に聞いた。


「そう、そう、
春妃には話してなかったわね。
麻妃と理輝付き合ってんだって~
もう半年近いとか
全然知らなくて…最近あまり理輝が
来ないからどうしたのかと
思ってたんだけどね。」



「そう・・・・。」



「麻妃は多分、ずっと理輝が
好きだったんだと思うの。」



「どうしてわかるの。」



「だってママだもん。
娘のことわかるにきまってるわ。」

母はにっこり笑った。



「え、じゃあ私は?」



「春妃は、まだ恋したことないわね。
あ、小さい頃はヒロに夢中だったけど~
あれからはないかな。」


父がリビングから母を呼んだ。



わかってないじゃん・・・・
娘なのに私のことは


あれからずっとヒロに夢中なんだよ
< 31 / 106 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop