白の世界
Cherry Coke Highの曲は、FISH WIFEのものに比べると、攻撃的ではなかったし、退廃的でもなかった。
曲は可奈が作って、詞の才能が全くない可奈に変わって、詞はあたしとミホでつけている。詞といっても、つらつらと不満を述べているだけの、ひどいものだけど。
早い!(曲は1分以内で終わる)
オリエンタル!(民族風の雰囲気を取り入れたい!)
エロい!(ジャパコアに少ない、女子、という特権を最大に生かそう)
を、もっとうにしている。
あたしたちには、今流行っているような、ありきたりな、せつない曲なんて作れるわけないのだ。
「明日のライブには、新曲を入れてやろうよ。さすがに毎回、同じ曲ばかりだと、客も飽きるし、自分たちも飽きる。」
可奈が、ドラムのスティックで床をコツコツ叩きながら言う。
「そうだね、だいぶまとまってきたし、そろそろお披露目してもいいか。」
「半年、近く同じ曲だけでライブやってるんだよ、あたしたち。」
あたしもミホもしゃがみこんで、苦笑してしまった。
「明日はさ、FISH WIFEのみんなも見に来るって言ってたし。酔っぱらってるところしか、きっと印象ないと思うからさ、気合いいれてやります。」
「ああ、きっと無理だね。可奈は明日も、いきなりベロベロだと思うよ。」
「そ。で、ドラムもヨレヨレだよね。」
「・・・、あたしってどうして、そんなキャラなの?」
「どうしてと言われても。」
「自分の胸に、いや、行動に聞いてください。」
「あふ。」
スネアの上に、うなだれる可奈の頭をこづきながら、退室の時間になったので、あたしたちはいそいそと片づけを始めた。
こうやって、ほとんど話してばかりで、スタジオは終わるのだ。
曲は可奈が作って、詞の才能が全くない可奈に変わって、詞はあたしとミホでつけている。詞といっても、つらつらと不満を述べているだけの、ひどいものだけど。
早い!(曲は1分以内で終わる)
オリエンタル!(民族風の雰囲気を取り入れたい!)
エロい!(ジャパコアに少ない、女子、という特権を最大に生かそう)
を、もっとうにしている。
あたしたちには、今流行っているような、ありきたりな、せつない曲なんて作れるわけないのだ。
「明日のライブには、新曲を入れてやろうよ。さすがに毎回、同じ曲ばかりだと、客も飽きるし、自分たちも飽きる。」
可奈が、ドラムのスティックで床をコツコツ叩きながら言う。
「そうだね、だいぶまとまってきたし、そろそろお披露目してもいいか。」
「半年、近く同じ曲だけでライブやってるんだよ、あたしたち。」
あたしもミホもしゃがみこんで、苦笑してしまった。
「明日はさ、FISH WIFEのみんなも見に来るって言ってたし。酔っぱらってるところしか、きっと印象ないと思うからさ、気合いいれてやります。」
「ああ、きっと無理だね。可奈は明日も、いきなりベロベロだと思うよ。」
「そ。で、ドラムもヨレヨレだよね。」
「・・・、あたしってどうして、そんなキャラなの?」
「どうしてと言われても。」
「自分の胸に、いや、行動に聞いてください。」
「あふ。」
スネアの上に、うなだれる可奈の頭をこづきながら、退室の時間になったので、あたしたちはいそいそと片づけを始めた。
こうやって、ほとんど話してばかりで、スタジオは終わるのだ。