ひなたぼっこ~先生の、隣~


[高橋先生、高橋先生。至急、職員室までお戻りください。繰り返します…]


「はぁ…またか…」


大きな溜め息をつき、先生が立ち上がった。


「妹尾、ありがとな。ハンカチは、また今度返すよ」

泰葉の頭をぽんっと叩き、先生は窓を通り抜けた。

そして、速足で職員室に向かった。



その後ろ姿は、さっきまで苦笑いしていた先生とは思えない。


先生の背中は、とても大きいー…






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