王子様はカリスマホスト
コスプレ嬢のアルバイト?
あたしにはなぜか冷たいお兄ちゃんだけれど。

父親や同僚に対してとても情が深い人なのだと、それがわかっただけでも良かったと思った。

あたしのことはいいんだ。

所詮あの家では居候だし、きっと自分たちの生活に踏み込まれるのが嫌なんだろうなと思う。

仲が良かったのは大昔の話。

お兄ちゃんにとって、もうあたしは赤の他人も同然の存在なんだ・・・・・。

それが、寂しくないと言ったらウソになるけれど。

でも、今はそんなことよりも大事なことがある。

明日から、ホストクラブでのバイトが始まるのだ。

今は、そのことだけ考えよう。

余計なことは、考えずに―――。

そう思って、あたしはその日も眠りに着いたのだった・・・・・。


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