チ イ サ ナ ヒ ト ツ ブ【思集 2】
背に負を背負い

協力者は馬鹿みたいに居るけど
とろけるような理解者も僅かに居るけど

孤独って奴は
暗闇って奴は

背中に背負って行くしかないんだぜ

だってこの醜い鳥肌も
悪寒も悪夢も辛くて眠れぬ夜ですら

誰にも消せねえ
誰にも癒せねえ

この鎖は引きちぎってはくれないもの

不自由する足枷引き摺り
浮遊する明日へ引き摺り

晴れねえ靄は身体の一部

埃っぽい視界振り払い
誇り、気負い、誓い売り払い

張れねえ胸は彼方舞い散る

湧き上がるその声は震え届かない
背に負を背負い鳴く俺はまた消えた


呑気に謙虚に悲観的になって
何時もながらの空虚に嵌って行く

思考って奴は
試行って奴は

頭の中だけで無闇に空回り回りくたびれる

君もほら見ただろうさ
卑しくも儚い振りが長けてくこの様を

罵声は否めねえ
時勢は止めどねえ

置いてきぼりに感ずるはただ恐怖

ナニモナイトコロに留まり
馴染めナイ心に戸惑い

張り詰めた胸は事切れる

この狭いドタマに巣食う奴
殺し合えどたまに救う奴

もう一人の自分が同居人さ

見つけたチイサナヒトツブさえ
背に負を背負い見失いまた消えた

ただ今は冷たい風に吹かれ
目覚める時、軌跡を見失わず

消えながら掻き消されぬよう
怯えながら狂わされぬよう




作詞 笑夜



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