リクエストを基にした・【Boys Kiss】シリーズ 『甘々』・1
『甘々』・1
「遅いぞ!」

「あっああ、ゴメン」

…って、オレ、何で謝ってんだ?

家を出たのはいつもの時間。

なのにアイツは家の前で、本を読んで待っていた。

「…ちなみにいつから待ってた?」

「十分ぐらい前だ。待ち合わせはそのぐらい早目に来た方が良いんだろう?」

「えっ? いつ待ち合わせしてたっけ?」

そう言うと、アイツの顔が真っ赤に染まった。

「いつだっていいだろう! それより行くぞ! 学校に遅れる!」

叫ぶなり、オレの手を掴んで早足で歩き出す。

…ヤレヤレ。今日も一日がはじまる。

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