天国に行っても[大幅変更中]

電話

「ほら、ここトイレ」

「案外、近かったね」


ここの病院のトイレはなかなかきれいだ。


「でもどーせ病室変わるんだぜ?あんま意味ないな」

「そだね。」

「ま、次のトコも近いといいよな」

「うん。ありがとう。じゃ、行ってくるね」

「おぅ。ここで待ってる」


…なんか、思ってるように話が出来ないな…

…翔は、私にいつも通り接してくれてるのに。

私はだめだ…


そんなとき、急に吐き気が私を襲ってきた。


「…っ」


気持ち悪い。


だめだ。

動くと悪化する。


私はしばらくうずくまることにした。



…そんな私の前に現れたのは、同い年くらいの女の子だった。



「…わっ!!だ、大丈夫?どうしたの?動けないの?」



その女の子は、近くまで駆け寄ってくると、心配そうに顔を覗いてきた。



「…ごめんなさ…っっ」


喋ると吐きそうになる。

ここで吐くわけにはいかない。

トイレの中に入らないと…

でも、動けないよ…



…すると、女の子は

< 35 / 73 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop