ラブハンター
原因は俺にもあるのかも。



わかろうとしなかったのは、俺も同じだ。



「日本来てから喋ってたのは英語だ。それなら世界全部で通じると思ってた」

「うわぁ、日本語喋ってる!!」

「当たり前だ。俺の日常会話は日本語になった。頭の中も日本語」

「あははっ!!深山って変なヤツ~!!」



よくわからない。



でも、帰り際にヤツらは言った。



「帰ってきたら連絡して来いよ?また押し掛けるから」



少し帰ってくるのが楽しみになった。



帰ってくるって言葉自体、少しむず痒いけど。



じゃ、俺は若菜と今から…。



「オイ、なに寝てんだよ…」

「ケントさん…にゃはは…」



我慢の限界を通り越し、敷いた布団に若菜を寝かせてからひとりで散歩した。



部屋に戻る前、家に帰るじぃさんに遭遇。



「じぃさん、ここ、俺に任せろ」

「…………なははははっ!!久しぶりに酒でも飲んで寝るとするか!!」

「なんだそりゃ…」

「年寄りは涙もろくてイヤになる…。ケント、おかえり」



俺はもう、人生に迷わない。



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