ずっと大好き…この恋は秘密 …
2..『告白…』

残りの宿題



教習所を卒業したあの日から


なかなか手がつけられなかった夏休みの宿題をカバンに詰めて

みのりは自転車を走らせた。



10分ほどで着いた学校の自転車置き場には
すでに祐の姿があった。


「ごめんね、お待たせ」


「大丈夫、2分くらい前に来たとこ(笑)」



自転車を止めて祐と一緒に学校の図書室に向かう。


やる気のでない宿題の事をメールで話すと

祐が図書室に誘ってくれた。



でも

祐と一緒という時点で
宿題をするつもりは初めからなかった。



夏休み中開放している図書室には管理のおばさんしかいなかった。



みのり達が窓際の席に向かい合って座る。


北校舎にある図書館の窓からは中校舎しか見えず
景色が悪い。



「…やんないの?宿題」


カバンから宿題を出したままの状態で
ページを開こうともしないみのりに祐があきれ気味に口を開く。



「なんか…そんな気分じゃないんだもん」


祐が少し笑いながらため息をついた。



「…浅井さん?

そういえば
結局名前なんだったの?」


祐の言葉に机に突っ伏していたみのりが
ガバッと体を起こした。


「…忘れてた〜…

ってか、あれから1回しか一緒にならなくて…」





…高速教習…

2人ならよかったのに…



みのりはまた机に顔をつけて空を見た。


クーラーで冷えた木の机が気持ちいい。




…会いたいなぁ




「祐ちゃん…

浅井さんに会いたい…」



「…でも最後の挨拶してきただけでも頑張ったと思うけどなぁ…。


…会いたいなら覗きに行けば?

ついていくよ?」



みのりは黙ったまま祐の言葉を聞いて…

しばらくして体を起こした。





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