ずっと大好き…この恋は秘密 …


「…んん〜」



みのりが目を開けると…

すぐそこに浅井の顔があった。


「おはよ」


にっこり微笑む浅井に恥ずかしくなり
みのりがごろんと背中を向ける。


「…おはようございます」


布団で顔を隠しながら小さな声でみのりが言う。


「…こっち向けよ」


「やだ…

恥ずかしいもん」


布団にもぐったままのみのりに浅井が意地悪く笑いながら言う。


「昨日あんなにイチャイチャしたのに?


つぅかこのトレーナー着せたのオレだからな?

佐倉そのまま寝ちゃうから寒いかと思って」


浅井がみのりのトレーナーの後ろ襟を引っ張る。

それでも布団から出てこないみのりの背中を浅井が指でなぞる。


「ひゃっ…」


「…ここ敏感だよな(笑)

昨日発見しちゃった」



ニヤリと笑う浅井をみのりが悔しそうに見た。



「やっと出てきた」


さっきまでとは違う優しい顔で浅井が笑いかける。


「ここ来て」



そう言って浅井が自分の胸を指す。


ニコっと笑う浅井をじっと見つめた後…

みのりがもぞもぞ移動した。



「…浅井さんて朝弱いって言ってましたよね?」


浅井の胸にすっぽり納まったみのりが浅井を見上げて聞く。


「苦手だけど今日は特別。

毎日佐倉が隣にいればいいんだけどなぁ」



「…浅井さんいつもと違う。

なんか…甘えてる?」


浅井の言葉に顔を赤くしながらみのりが言うと浅井が笑う。


「オレ甘えん坊だから(笑)

佐倉はあんまり甘えてくれないよなぁ。


…前に言ったけど
佐倉はオレに遠慮しすぎだからな。


もっと甘えてくれないと困るし」



「…でも嫌いになられたくないからつい…」




浅井がみのりのほっぺをつねった。




.
< 334 / 475 >

この作品をシェア

pagetop