ずっと大好き…この恋は秘密 …




みのりの緊張がピークを向かえていた。





浅井の言葉を

ただ黙って待つ…




緊張のあまり上手く息ができなくて

苦しくなる。





沈黙が重い…






浅井さん…





電話の向こうの
浅井の顔を想像して…


胸が苦しくなる。





『…この電話じゃマズいからかけ直すよ。

…ケータイの番号教えてくれる?』





あんなに緊張して待っていた浅井の言葉は

答えではなくて…



でも

浅井の言葉にホッとした自分もいた。




少し

言葉を詰まらせた後
みのりが口を開いた。



「あ、すみません。

090…」



番号を伝えると


『じゃあかけ直すから待ってて』


と電話が切れた。




みのりが大きくため息をつき

その場にしゃがみこむ。






スカートの裾が
床に着かないようにとか


祐がどこに行ったのかとか




そんな事気にしていられなかった。






浅井からの電話を待つ間

みのりは自分の呼吸を整えるのがやっとで…





その整えた呼吸も

手の中でケータイが震えた瞬間



苦しいほどに早くなる。




画面には知らないケータイ番号。





浅井だと確信して


みのりが電話に出た。








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