心温まるおくりもの
短編小説

「桃色恋旅館」



「ほら、南!そこちゃんと掃除して!」

「はーい」

うわぁ! がっしゃーん 

「水びたし~」

私、南 風夏(みなみふうか)14歳。
おっちょこちょいでいつも失敗ばかり・・・。

「こんなんで一人前の女将になれるのかな・・・」

「無理だな!」

「なっ何よ!七瀬くんに言われたくない!」

彼の名前は木下 七瀬(きのしたななせ)14歳。
いじわるでいつもあたしをけなしてくる。
最低な男!


いちおう彼はここでバイト。そして、私は彼のことが心から好きだ・・・。


「たく、世話のやけるやつだな、おまえは・・・」


七瀬くんがタオルで私の頭を拭いた。
小さな七瀬くんのやさしさが私の心をドキドキさせる。
< 40 / 50 >

この作品をシェア

pagetop