僕の好きなヒト
四章
独特な世界で
夕方の風は少し寒かったけど、行く場所はほぼ決まっていた。
「ユキ?」
両手で両腕をさするユキは、寒そうに凍えた。
ちょっとだけ…戸惑ったけど俺は自分の来ていたコートをユキに着せた。
「え……?」
驚いた顔が、まさに予想していたままで、俺はおかしくて笑ってしまった。
「えっ?え!」
戸惑うユキも、なんかおかしくて可愛くて。
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