『縛』
「志央?どうかしたの?」

サラが、思考の迷路から
俺を引き戻す。

「いや、別に・・」

何となく、
立ち入られたくなくって
流した台詞。


「そう。なら、いいけど。」


やっぱり、流された台詞。


彼女は、
俺に興味なんて、
無いようだ。


それとも、
今までの罰なんだろうか。


同意であったとは言え、
適当な付き合いを、
繰り返した自分に対する
神様の罰なんだろうか。


信仰心なんて、

皆無だけど、



こんな出会い方をすれば、
ちょっと信じてしまう。




神様も。




縁も。




運命も。









 
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