愛は要らない
「・・・この話、どうして旦那様たちに言ってないんですか?」
玄関のドアを開けるのは、多分、執事というもの
「こんな話をしたら、認めるわけないだろ?」
「・・・まぁ、約束を果たしてくれるならば、私も何も言いませんが・・・」
綾野の言葉に、遥は優しい笑顔を浮かべた
「君を妻に選んで、正解だったよ」
「聞き分けがいいからでしょう?・・・行ってらっしゃい」
迎えの高級車が、嫌みなくらいに良く似合う