愛は要らない


照れたように礼を言う綾野


「お返しを、しないと・・・」

「ん~・・・。じゃあ、今夜から一緒のベッドで寝てくれる?」


遥の言葉に、綾野は驚く

想定の範囲外だ


「朝、君が隣にいないと、寝起きが悪いんだ」


にっこり笑う遥に、綾野は顔を背けながら──


「・・・・・・仕方ないですね」


車の窓にうつる綾野の表情は、恥ずかしそうにサーモンピンクに染まっていた


「ありがとう。明日は最高の朝になりそうだ」


遥の言葉に、綾野は呆れた笑みを浮かべた


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