愛は要らない


笑う舞子に、綾野は苦笑いを返した




ベッドの中で、綾野は本をパラパラとめくる

面白くないわけではないが、読む気がしない


(妊娠なんて・・・)


予想もしていなかった

自分が遥を好きなることも、予想の範囲外だった


「はぁ・・・。もう寝ようかな・・・」


しおりを挟んで、枕元に本を置く


「おやすみなさい」


呟いて、綾野は目を閉じた




その夜、遥は懐かしい女性と再会していた


< 211 / 331 >

この作品をシェア

pagetop