愛は要らない


家に帰れば、寝室で眠る妻に、遥は優しい笑みを向けた


─────ギシ・・・ッ


ベッドが軋んでも、綾野は起きない


「ただいま・・・」


帰るべき場所は、ここにある

思いがけず、懐かしい思い出がやって来て、戸惑った

それでも、心は揺れない

愛は、ここにある──


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