愛は要らない
揺れ動き、消えて行く


今朝になって、遥が慌てながら寝室の中を歩き回っていた


「何をしてるんですか?」

「携帯を知らないか?ないんだ」


スーツのポケットを何度も見ながら、遥は寝室に訪れた綾野に問う


「鳴らしたらどうですか?」

「やったけど、電源が入っていないみたいなんだ」


お手上げ、というように、遥はベッドに座り込む


「会社とか、落としたとか?」

「かもしれない。見つけたら、連絡してくれ。有沢くんか、会社に直接でもいいから」


< 251 / 331 >

この作品をシェア

pagetop