愛は要らない


「あぁ、目が覚めたのね。良かったわ・・・」


安心したように、舞子が綾野の頬を撫でる


「・・・・・・私・・・」


何故、こんなところにいるのだろう・・・

思い出そうと、頭を働かせる


「お腹が痛くて・・・。・・・・・・ッ!!!」

「起きちゃダメよ」


起き上がろうとした綾野を、舞子が止める


「・・・・・・奥様?私の子・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・」


長い、沈黙だった


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