墜ちた道化師

イルミネーション

12月も半ばに入り世間はクリスマスムードとなっていた。


その日は、その年で一番の冷え込みだったが、寒さはイルミネーションの輝きをよりいっそう引き立てていた。


新宿南口に6時に待ち合わせたが、うるはは、15分くらいまえには集合場所に着いていた。


携帯の時計を確認・・・


「まだ着そうにないかな・・・」


そうつぶやいたその時、彼女がやってきた。



「早いんですね・・・私も早くに着いちゃいました。」


まやは、無邪気な笑顔をうるはに向けた。



うるはは、なんとなく憂鬱な気持ちと、特に気がないのにイルミネーションの約束をしてしまった自分に罪の意識さえ感じた。
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