ファーストキスは蜜の味。-ver.Ⅱ-
着いた先は、山のなかにある、小屋みたいなとこ。
ここが目的地?ってきいたら、そうだって答えてくれた。
――…ギィッ
古びた小屋の扉が、音をたてて開けられた。
普段使われてないのか、家具にかけた布にホコリがたまっていた。
ホコリがあるせいで、こもった空気が押しよせた。
「げほっ、こ、ここ…っ、なにぃ?」
「友達に借りた、別荘だ」
別荘?
……リッチなお友達ですこと。