ファーストキスは蜜の味。-ver.Ⅱ-
「きょ、ンっ……
危ない、っ…て」
くすぐったくて身じろいでも、恭兄はなで続ける。
耳元に恭兄のあったかい息がかかった。
「詠葉」
ささやく声は低く、いつも以上に甘い声。
背筋がゾクッとして、握っていたハンバーグが一個、床にべちゃっと落ちた。
気にするでもなく、なでる手は止まらない。
お腹のあたりからキャミの中に侵入してる手。
――…パチンッ
ブラのホックを外す音が、ここまで大きく感じるとは思わなかった。