一瞬の輝き

残りの日々・輝

「小林さんの親御さん
少しよろしいですか」

12月12日、昼下がり。

ICUにお医者さんがきました。

「明日、一般病棟に移します」

「…もう安心ということですか」

「いいえ。
相変わらず不安定な状態です。
…もうこの病院で
できることはありません。
あとは
アメリカで治療していただくか

…残りの日々を
過ごすことになります」

「…もう、長くないと?」

「はい」

細く開いた扉の隙間から
聞こえていた。

もう、命の残量はほとんどない。

…早く瞬君に伝えなきゃ。

『好きです』って……。
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