【長編】好きって言って
「でもさ……」
「ん?」
楓を見ると、遠くを見ていた。
するとまだ来ていない輝の机を見ていた。
あ……。
「そんな顔しないの。あいつは大丈夫だよ」
そう言って楓は笑った。
「……うん」
「まぁ……輝も本気だっただろうから。前みたいな関係にはそれなりの時間がかかるだろうけど」
そうだよね。
だって実際……あたしだって、何となく気まずいし。
きっとそれは輝だって同じ筈。
「でも、大丈夫だよ。なんせあんた等は幼馴染なんだから」
そう言って楓はフッと笑った。