【長編】好きって言って
すると面倒臭そうに優雅は頭を掻いた。
「知らねえよ。おれにとってはグシャグシャなんだよ」
何なの!?こいつは!!
そう思っていると、教室の扉が開いた。
「あ……輝」
ビク。
楓の言葉にあたしは、反応してしまった。
そして、あたしと輝の事を知らない優雅も笑顔で手を上げる。
「相変わらず来るの遅ぇな!!」
チラッと見ると、輝は無表情で教室に入ってきた。
隠れて見てたつもりだったけど、パチッと目が合ってしまった。
あ……。