スキ時々キライ


「まだ俺が言いたい事わかんねぇのかよ!!」

「わかんないよ…」

朱莉ちゃんの声が弱々しくなっていく。
さっきまでの朱莉ちゃんとは違う…。

「別れて…」

春輝の言葉にとうとう朱莉ちゃんは泣き出してしまった。

「嫌だ…別れないから!!」

朱莉ちゃんは最後に私を強く睨んでどこかに行ってしまった。

朱莉ちゃんの声が忘れられない…。
朱莉ちゃんの言葉が忘れられない…。
朱莉ちゃんの泣き顔。
睨んだ顔。
何もかも忘れられない…。
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