サンデー。

だが、家族の団欒がなくなったことを気にしている気配を、誰も出さなかった。

家族の会話がなくなったわけではなかったし、毎日の食卓は、その時いるメンバーで楽しくやれた。


家族のカタチが変わっていくことなんて、当たり前のことなんだと思っていた。




だけど最近、それだけではない別の変化が家のなかで起きているような気が、和男はしていた。

確実に何かが変わる気配があった。

それも少しずつ変わるというのではなく、ある日突然、全てが変わってしまうような。


毎日家に居続ける和男は、その予感を誰よりも強く感じていた。






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