光と闇
「実結。俺と共に来い。共に世界を手に入れよぉ。俺はこの国一番のマフィア、龍覇(リュウハ)の総代表だ。来い、実結。」

実結は晶の目を見つめた。
そして、その手をとった。

「私も世界を手に入れたい。」

「共に手に入れよぉ、実結。ニコッ」

晶がとても優しく微笑んだ。その時表情をなくしたはずの実結の瞳から雫がこぼれ落ちた。

「実結。我慢するな。これからは俺がいる。お前は一人じゃない。泣きたい時は泣け。」

「ぁ・晶。・ぅ・うわぁ〜ん。」

実結は大声で泣いた。その間晶は実結を抱きしめていた。いつのまにか実結は泣き疲れて眠ってしまった。実結は晶に温かな気持ちをもった。また、晶も実結が大切に思えた。でも、二人の気持ちには多少ズレが生じていた。それが後で実結を暗闇に突き落とすとは誰も知りもしなかった。



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