LoveMission
М:02 "D"の正体


「あなたは…?」



私は小さな声で、恐る恐るカーテンの向こうの人影に問い掛ける。



「ふっ…」



彼は笑って、そのシルエットは保健室のドアの方に向って歩きだし



ガラガラ…



部屋を出て行く。



「待って!!」



私は慌ててベットから下りて、追いかけた。



ドアを開けて廊下に出たけど、もう誰も居ない。



遠くから養護の先生が書類を持って歩いてきて


立ち尽くして居る私に



「あら、上履きも履かないでどうしたの?」



不思議そうに聞く。



「いえ…。」



言葉を詰まらす私に先生は



「顔色さっきよりも良くないわ。
もぅ少し寝たら?
それとも早退する?
するならえっと2年A組の……。」



……?



「…笠原先生です。」


「そうそう!笠原先生!
伝えるけど、どうする?」


「あっ…もぅ少し休んでみます。
…あの…先生?
もしかしたら、笠原先生って最近赴任されて来たんですか?」



前から居たなら、名前が出ないなんておかしい


そう思った私はそれとなく聞いてみる。


最近来たなら


やっぱり先生が"D"?





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